コモンズフェスタ2020参加の催しはどれもどれも個性派ぞろい! その魅力を参加者が紹介し合う相互紹介企画です。
1/19(日)開催の『”momente”#67 breathing』の魅力を、『フィリピン音楽体験ワークショップ』を企画されている田口雅英さんにご紹介していただきます!
2019年のコモンズフェスタで大好評だった読経・インドの笛・打楽器が即興的に絡まりあう「南無阿弥 Da Session」の企画者早瀬英司さんが、来年のコモンズフェスタではその続編だけでなく複数の企画をご用意されています。
今回ご紹介する「”momente”#67 breathing」もその一つで、ギターや電子楽器、あるいは楽器でないもの(タイプライターなど)を使って即興演奏を行ってきた長野雅貴さんが関西の色々な会場で行ってきたコンサートシリーズ”momente”(モメンテ))を、応典院本堂で行ってしまおうというものです。
「通常あるような拍節、等間隔のリズム、直線的な時間の流れに違和感を感じ、自分なりに音楽を演奏しようと考えた時に即興的に音を紡ぐ方法に行き着いた。」という長野さん。彼とその仲間達は、いったいどのような音楽を聞かせてくれるのでしょうか。
文化施設のスタッフをされている早瀬さんが、以前高校生のバンドのセッション企画を行った際にたまたま指導役としてこられたのが長野さんでした。普通のロック・ポップスに関心のある高校生達は、即興演奏で活動してきた長野さんに最初はとまどっていたようですが、最終的にはうちとけて長野さんと一緒にとんでもないコードで山下達郎を絶唱したりしていたそうです。
そうした長野さんの人間的魅力、”momente”のような企画を継続して行いそうした場やそこに集まる人たちを大事にしている姿勢、長野さんの企画した場で作り出される不思議で魅力的な音・表現、そうしたものに惹かれていたのになかなか長野さんと一緒に何かをする機会はなかった早瀬さん。
長野さんがいつも企画で使っているような会場ではなく(実験的な内容という性格上、小さな会場が多い)応典院本堂のような空間なら彼はどんなことをするのだろうか、彼と一緒に何かをやってみたい、そんな思いが今回の企画の発案のきっかけになったそうです。
今回の「”momente”#67」では、早瀬さんからの「何人かのメンバーでセッションをして欲しい」との要望を元に、長野さんが活気ある演奏が期待できそうな組み合わせを考えた結果、中心的なメンバーとして、天晴輝一 (「あ」道 )、哲太陽 (ベース)、あたしよしこ (dance)+長野雅貴という顔ぶれが選ばれました。
それぞれが表現活動の中で深いかかわりを持っているにも拘らず3人でのセッションの経験があまりなく新鮮でお互いに予測できないような化学変化が起きることが期待されること、天晴輝一さんが和楽器を中心に演奏を行う個性的なパフォーマーであるということなどがこの人選の理由だそうです。
この他、過去に長野さんの同趣旨の企画に出演されたMC.NAKKA(ラップ)、サイバーパンク演歌歌手Σのお二人も参加されます。
(上記出演者の詳しいプロフィールは、以下の長野さんのブログの記事をご覧ください。
http://bainm0.hatenablog.com/entry/2019/11/20/184026
この他、尺八奏者や、映像表現の方も出演されるかもしれない、とのことです。
“momente”シリーズでは、毎回テーマがあり副題が付いているのですが、今回はbreathing
“息遣い、熱気溢れるライブとセッション” となっています。この副題では過去何度かわれていて、主にフリージャズ的な表現を聴いてもらう回が多かったそうですが、今回はノンジャンル的な、何がおこるか分からない面白さが期待できそうです。
“momente”シリーズとしては、いつも使っている会場を飛び出して応典院でのコモンズフェスタという客層の異なる場での開催となりますが、長野さんによれば、出演者達自らが楽しみ聞いている人を巻き込むことができるような生き生きとした演奏ができればと思っており、またそうした普段とは違う状況を楽しめるような出演者を選んでいる、とのことです。
ご自身の演奏では、演奏の内容それ自体よりもお寺のホールである応展院本堂独特の音響・空間の雰囲気・環境を意識した音を出すことをより意識し、お客さんともこの場特有の響きやそれに対しての意識を共有することを目指されるようです。
当日の来場者の方にも演奏に参加しただく可能性もあるそうなのですが、長野さんは、手軽に音が出せて場の響きを意識しやすい楽器としてスプリングリバーブ(バネ式のエコー装置で叩くとガシャンと音が鳴る)などを考えていて、当日持参してお客さんに鳴らしてもらうなどの方法を考えておられるようです。
長野さんからも、参加をお待ちしておりますとのメッセージを頂いております。この記事を読んで少しでも面白そうだと思われた方は、ぜひご来場頂き何が起こるかご自身の目と耳で確かめて頂ければと思います。
コンサートシリーズ”momente”は、2017年より長野さんが企画・運営している催しで、月に2回程度のペースで、以前ご自身がLIVEブッキングを担当していた大阪のenvironment 0gを中心に色々な場所で行われています。
2011年に胡弓を使った即興演奏などで知られる向井千恵さんの即興表現ワークショップに参加した長野さんが、そこでの体験をきっかけに始めたのが「結節点i!」というイベント(2011-2015)です。音楽のほか詩や踊りなどジャンルや上手い下手をあまり問わず、個人的な興味関心から集まった人の間での発見や新たな表現の模索を目的に始まったこの実験的企画の精神は”momente”シリーズに受け継がれていますが、”momente”ではより広く多くのお客さんに楽しんでもらいたいという思いから、「コンサートシリーズ」と銘打っているそうです。
“momente”シリーズは、現在の所2020の3月の#71まで既に予定が決まっていて、これからも継続されるようです。
今回のコモンズフェスタでの「”momente”#67 breathing」を体験して、即興音楽に興味を持たれた方は、ぜひ一度聞きに行ってみてはいかがでしょうか。
(今後の予定に関しては、下記をご参照下さい。)
http://bainm0.hatenablog.com/archive
田口雅英
(『フィリピン音楽体験ワークショップ』)
momente#67 breathing
【音楽】 会場:本堂
1月19日(日)18:00~19:30

セッション・即興演奏
息遣い、熱気溢れるライブとセッション
即興家、長野雅貴によるイベント
■長野雅貴
1986年生。神戸在住。即興演奏に傾倒。ジャンル/手法を問わず様々にサウンドを探求。LIVEでは主にギターを用いるが、ほかも模索。作品に音源集 ”、を打つ”(2014) がある。結節点i!に次ぐ主催イベント”Momente”を機に新たに試行。
出演者 | 天晴輝一 (「あ」道 ) 哲太陽 (ba) あたしよしこ (dance) MC Nakka (rap) 長野雅貴 (noise) and more… |
途中入退場 | 途中入退場OK |
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