『お葬式の絵とコトバ』のご紹介!

コモンズフェスタ2020参加の催しはどれもどれも個性派ぞろい! その魅力を参加者が紹介し合う相互紹介企画です。

期間中開催の『お葬式の絵とコトバ』の魅力を、『密箱→ハコガエシ』を企画されている角居香苗(ハコボレ)さんにご紹介していただきます!


人が死んだことを「広島にタバコを買いに行った」という地域があるそうです。企画製作の高橋繁行さんは、20年ほどかけて日本の古い野辺送りを聞き書き調査し、切り絵にされています。今企画では、古代天皇のモガリ葬〜現代までを、切り絵とそれぞれの弔い用語を用いてご案内されるそうです。

角居(すみー):では、ここからは高橋さんにインタビューをしてみたいと思います。まずは高橋さんのこれまでのご活動についてお聞かせください。

高橋さん:はい。ルポライターとしておよそ30年、葬儀関係をルポし、「現代お葬式事情」(立風書房)、「読まずに死ねるか!お葬式の研究」(大月書店)、「葬祭の日本史」(講談社現代新書)まで数冊、本を出してきました。

すみー:すごい!本を出されているのですね!これまで活動をしながら、何か思うことはありましたか。

高橋さん:そうですね。だんだん本を出すだけでは満足できなくなり、文章で説明しきれない弔いの習俗をわかりやすく伝えたいと思うようになりました。民俗学者の柳田国男さんの「葬送習俗語彙」という昔のお葬式事典があります。今回の企画展は、その弔い用語の1つ1つを切り絵で絵解きしたものです。

すみー:では、今回の企画では「葬送習俗語彙」という本を用いていらっしゃるのですね。
なぜ、《切り絵》なのでしょうか。

高橋さん:ぼくの本業はルポライターですが、若いころから絵描きを志していました。絵は、物書き引退後と思っていましたが、野辺送りを絵にしたいという抜き差しならない思いが生じ、老後を前倒しして始めました。もそもそと描いているうちに出会ったのが切り絵です。切り絵は紙とカッターナイフがあればできます。切り絵をはじめてまだ5年目くらいですが、シャープな立体造形の線が刻め、色を置くとステンドグラスのように色彩鮮やかになることに惹かれました。

すみー:そのような経緯があったのですね。切り絵と野辺送り、どのようにウォールギャラリーに現れるのか。とても楽しみです!では最後に、「お葬式の絵とコトバ」を企画された経緯と思いをお聞かせください。

高橋さん:「お葬式の絵とコトバ」は、ほんの30年ほど前まであった昔の弔い方、野辺送りを切り絵と言葉で紹介するというものです。野辺送りは葬儀会館で行う今のお葬式と異なり、それぞれの人が役割を持ち、棺、葬具を携えながら、亡くなった人を埋葬する墓地まで葬列を組んで歩きます。のろのろと歩きながら故人を偲ぶことになります。歩きながら、死んだらどこへ行っちゃうんだろといやでも考えます。こうして故人のために無駄に時間を費やすことが大事と思います。孤独死の増加や、お葬式の形態として家族葬や無宗教葬が増えていることを見るにつけ、共同体のみんなで弔うとはどういうことかを考えてみたかったのです。

すみー:お寺で野辺送り、弔い方を考えることがどのようにお客様の心に届くのか。今からとても楽しみですね!
それではインタビューを終わりたいと思います。高橋さん、ありがとうございました!

高橋さん:ありがとうございました!

角居香苗(ハコボレ)
(『密箱→ハコガエシ』)


お葬式の絵とコトバ

【美術(切り絵と弔い用語の解説)】 会場:ウォールギャラリー
1月16日(木)17:00~21:00
1月17日(金)17:00~21:00
1月18日(土)13:00~19:30
1月19日(日)13:00~19:30

お葬式の絵とコトバ
~切り絵でつづる野辺送り
人が死んだことを「広島にタバコを買いに行った」という地域があります。言葉はコトダマ(言霊)です。私は20年ほどかけて、日本の古い野辺送りを聞き書き調査し、切り絵にしました。古代天皇のモガリ葬~現代まで、1500年以上の日本のお葬式の歴史を、切り絵とそれぞれの弔い用語で案内します。

企画製作 高橋繁行
企画協力 前田瑠佳

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